この記事でわかること
- HPV検査は「原因」、細胞診は「変化」を調べるという違いがわかります
- 公的検診で選べる細胞診とHPV検査単独法の対象年齢・間隔がわかります
- 自己採取のHPV検査と公的検診をどう組み合わせるか、考え方が整理できます
似ているようで、役割がちがう2つ。
「HPV検査」と「子宮頸がん検診」、どちらも耳にするけれど、何が違うのか分かりにくいですよね。実はこの2つ、調べているものが違います。整理しておくと、自分に必要なものが見えてきます。
調べているものが、ちがいます
HPV検査: がんの原因となる高リスク型HPVがいるかを調べます。細胞が変化する前の段階を捉えやすいのが特徴です。
子宮頸がん検診(細胞診): 子宮頸部の細胞に、実際に変化が起きていないかを調べます。
HPV検査が「原因がいるか」、細胞診が「変化が起きているか」。この2つを組み合わせると、今の状態をより正確に確認できます。
数字で見るHPVと子宮頸がん(国立がん研究センター がん情報サービスより)
- 性交渉の経験がある人の80〜90%が、生涯に一度はHPVに感染するといわれています。感染すること自体は、めずらしいことではありません
- 感染しても、多くの場合(約80〜90%)は2年以内に、免疫の働きで自然に検出されなくなると報告されています
- 一方で、一部は感染が続き、子宮頸がんに進むことがあります。日本では毎年約1万人が子宮頸がんと診断され、約2,700人が亡くなっていると報告されています
- 感染が自然に消えるか、続くかは、事前にはわかりません。だからこそ、検査や検診で今の状態を確認しておくことが、早期に気づく手がかりになります
公的検診は2通り。行けないときは自己採取も入口に
公的な対策型検診では、従来の細胞診(20歳以上・2年に1回)に加えて、2024年4月から、要件を満たす自治体でHPV検査単独法(30〜60歳・陰性なら5年に1回)が選べるようになりました(厚生労働省)。
一方で、検診の受診率は高いとはいえません。受けない理由として最も多いのは「受ける時間がない」ことと報告されています(厚生労働省)。仕事や育児で時間がとれない、近くに受けられる医療機関がないなど、行きたくても行けない事情はさまざまです。
こうした背景から、自己採取によるHPV検査は、受診のハードルを下げ、検診の参加率を高める方法の一つとして研究され、報告されています(Arbyn 2018 ほか)。自己採取でも、HPVの検出性能は医師採取と同程度と報告されています(SCoPE study/Martinelli 2024)。
ただし、現在の対策型検診で行われるHPV検査単独法は、医療機関での医師採取です。自宅での自己採取は、まだ対策型検診として正式には位置づけられていません。Day360のような自己採取は、検診に行けなかった人が、まず自分の状態を知る入口として活用するものです。結果が陰性であっても、対策型検診は定期的に受けてください。どちらか一方ではなく、組み合わせて考えるのがおすすめです。
最後に
名前が似ていても、役割は別もの。違いが分かれば、「自分はいま何を確認したいのか」が見えてきます。迷ったら、医療機関で相談してみてください。
Day360について
Day360は、忙しくてなかなか検診に行けない方が、自宅で気軽に最初の一歩を踏み出せる、郵送のHPV検査サービスです(リアルタイムPCR法による検査)。公的な子宮頸がん検診(対策型検診)の代わりになるものではなく、検診を受けるきっかけや、検診と検診のあいだの安心のためにご利用いただけます。陽性だった場合や気になる症状があるときは、医療機関の受診をおすすめします。
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参考にした公的情報・出典
- 国立がん研究センター がん情報サービス「子宮頸がん検診について」
- 厚生労働省「対策型検診におけるHPV検査単独法による子宮頸がん検診マニュアル」
- Arbyn M, et al. BMJ. 2018;363:k4823.(自己採取HPV検査のメタアナリシス)
- Saville M, et al. SCoPE study. J Clin Virol. 2020;127:104375.
- Martinelli M, et al. Microbiol Spectr. 2024.(VALHUDES)

