この記事でわかること
- 産道での感染の可能性と、赤ちゃんの病気につながることがまれな理由がわかります
- 母子感染で知られる病気と、陽性でも帝王切開が推奨されない理由を確認できます
- その心配を、妊娠中の健診や産後の検診再開にどう向けるかが整理できます
心配のサイズを、事実のサイズに合わせましょう。
「自分がHPV陽性のまま出産したら、赤ちゃんにうつってしまうのでは」。母親として当然の心配です。母子感染について分かっていることを、実際のリスクの大きさとともに整理します。
産道での感染は起こりえます。ただし、まれです
出産のとき、赤ちゃんが産道を通る過程でHPVに触れ、感染する可能性はゼロではありません。ただし、感染したとしても赤ちゃんの体からウイルスは多くの場合自然に消えていき、病気につながることはまれとされています。「触れる可能性がある」ことと「病気になる」ことのあいだには、大きな距離があります。
知られている病気はごくまれ、だから方針も変わりません
母子感染に関連して知られているのが、低リスク型HPV(6型・11型)によって赤ちゃんののどに良性の腫瘤ができる「若年発症型再発性呼吸器乳頭腫症」です。ただしこれは非常にまれな病気で、母親がHPV陽性だからといって帝王切開を選ぶことは、予防策として推奨されていません——リスクの小ささに対して、手術の負担が釣り合わないためです。つまり医学の答えは「陽性でも、通常どおり産んでよい」。この方針自体が、母子感染のリスクの小ささを物語っています。
お母さんができる、いちばん意味のあること
赤ちゃんへの感染を心配する気持ちは、そのまま自分の体のケアに向けてください。妊娠中は健診に通い続けること。出産後は、自分の子宮頸がん検診を再開すること——育児が始まると自分の検診は後回しになりがちですが、子どもの成長を見届けるためにいちばん必要なのは、お母さん自身の健康です。将来お子さんが対象年齢になったら、HPVワクチンについて親子で考えることも、この心配への最良の答えになります。
数字で見るHPVと子宮頸がん(国立がん研究センター がん情報サービスより)
- 産道での母子感染は起こりえますが、赤ちゃんの病気につながることはまれです
- HPV陽性を理由とした帝王切開は、予防策として推奨されていません
- 性経験のある女性の多くが生涯に一度はHPVに感染するとされています
Day360について
Day360は、自宅で採取して郵送するHPV検査サービスです。検査は臨床検査の専門機関で行い、リアルタイムPCR法で高リスク型HPVの感染の有無を調べます。公的な子宮頸がん検診の代わりになるものではなく、検診を受けるきっかけや、検診と検診のあいだの備えとしてご利用いただけます。なお、妊娠中・授乳中の方の検査や体調については、かかりつけの産婦人科にご相談ください。
※本記事は情報提供を目的としたものであり、診断や治療を目的とするものではありません。妊娠・出産に関する個別の判断は、必ず産婦人科医にご相談ください。
参考文献・出典: 国立がん研究センター がん情報サービス「子宮頸がん」/ 日本産科婦人科学会 公開情報
更新日: 2026年9月20日

