この記事でわかること
- 妊活を始める前に確認しておきたい検査を、チェックリストで確認できます
- 妊娠してからではできない・やりにくい検査や準備がある理由がわかります
- パートナーと一緒に受けたい検査と、ブライダルチェックの選び方がわかります
「そろそろ妊活を」と考え始めたとき、実は妊娠してからではできない・やりにくい検査や準備がいくつかあります。
この記事では、妊活を始める前に確認しておきたい検査を、チェックリスト形式で整理します。
※検査の項目・費用は医療機関により異なります。ここでは代表的なものを紹介します。
なぜ「妊娠前」に調べるのか
妊娠が成立すると、使える薬や治療のタイミングに制約が生まれます。たとえば子宮頸部の前がん病変が妊娠中に見つかると、治療は原則として出産後に延期され、妊娠中は経過観察になります。ワクチンの中には妊娠中に接種できないものもあります。
つまり「調べて、必要なら対処してから妊娠する」順番にできるのが、妊活前という時期の最大の価値です。
妊活前チェックリスト(女性)
1. 子宮頸がん検診(細胞診)+HPVの状態
- 直近2年以内に検診を受けていなければ、まず受けておきましょう
- HPV検査で持続感染の有無を確認しておくと、妊娠前に前がん病変のリスクを把握できます。医療機関での検査のほか、自宅でできる郵送HPV検査で確認しておく方法もあります(陽性なら医療機関での精密検査へ)
- もし治療が必要な病変が見つかっても、妊娠前なら治療を済ませてから妊活に進めます(円錐切除後の妊娠については専用記事があります)
2. 風疹の抗体検査
- 妊娠初期の風疹感染は、赤ちゃんに重い影響(先天性風疹症候群)を及ぼすことがあるとされています
- 風疹ワクチンは妊娠中には接種できないため、抗体が不十分なら妊娠前の接種が推奨されています(接種後は一定期間の避妊が必要とされます)
- 多くの自治体で、妊娠を希望する女性とそのパートナーへの抗体検査・接種の助成があります
3. 性感染症の検査
- クラミジアは症状のないまま進行して不妊や母子感染の原因になることがあるとされ、妊活前の確認が特に大切です
- 梅毒・HIV・B型/C型肝炎なども、妊婦健診で調べる項目ですが、前もって知っていれば対処の選択肢が広がります
4. その他の全身チェック
- 甲状腺の機能(妊娠しやすさ・妊娠経過に関わるとされています)
- 貧血、血糖、血圧
- 月経不順がある方は、その相談も同時に
5. 葉酸の摂取開始
検査ではありませんが、妊娠の1か月以上前からの葉酸サプリ摂取が推奨されています。妊活開始と同時に始めましょう。
パートナー(男性)にも
- 風疹の抗体検査・接種(男性からの家庭内感染を防ぐため。助成対象の自治体が多くあります)
- 性感染症の検査(クラミジアなどは男女で移し合うため、2人同時の確認が合理的です)
- 精液検査(ブライダルチェックや泌尿器科で受けられます。不妊の原因の約半分は男性側にも要因があるとされ、早く知るほど選択肢が広がります)
ブライダルチェックは、含まれる項目を確認
上記の項目をセットにした「ブライダルチェック」を提供する医療機関も多くあります。内容と費用は施設ごとに大きく異なるため、受けたい項目(特に子宮頸がん検診・HPV・風疹・クラミジア)が含まれているかを確認して選ぶとよいでしょう。名称に関係なく、婦人科で「妊活前の検査をしたい」と伝えれば必要な項目を組んでもらえます。
まとめ
- 妊活前は「調べて、対処してから妊娠する」順番にできる貴重なタイミングです
- 最優先は、子宮頸がん検診+HPVの確認、風疹抗体、クラミジアなどの性感染症
- パートナーも風疹・性感染症・精液検査を。2人で受けるのが合理的です
- 葉酸は妊活開始と同時にスタートを
参考にした公的情報・出典
- 厚生労働省「風しんの追加的対策について」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/rubella/index.html
- 日本産科婦人科学会「子宮頸がん」 https://www.jsog.or.jp/citizen/5713/
- 日本性感染症学会「性感染症 診断・治療 ガイドライン」 https://jssti.umin.jp/guideline.html
- 厚生労働省「妊娠前からはじめる妊産婦のための食生活指針」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000204512_00001.html
免責事項
本記事は一般的な情報提供を目的としており、医学的な診断・治療に代わるものではありません。検査項目・助成制度は医療機関・自治体により異なります。個別の判断は医療機関にご相談ください。
症状がある方へ
不正出血、月経以外の出血、おりものの変化など、気になる症状がある場合は、検診や検査キットではなく、早めに婦人科を受診してください。
