この記事でわかること
- 細胞診とHPV検査が、それぞれ何を調べている検査なのかがわかります
- 子宮頸がんが年単位でゆっくり進む仕組みと、HPV検査が捉える段階がわかります
- HPV陽性が「将来必ずがんになる」という意味ではない理由が整理できます
検診の基本を、データで。
「検診を受けて」とよく言われますが、実際に何を、どう調べるのか。仕組みを整理します。
細胞診とHPV検査は、見ているものが違う
日本の対策型検診では、長く行われてきた細胞診(20歳以上・2年に1回)に加えて、2024年4月から、要件を満たす自治体でHPV検査単独法(30〜60歳・陰性なら5年に1回)が選べるようになりました(厚生労働省)。この2つは、調べているものが違います。
細胞診は、子宮頸部の細胞に、すでに変化が起きていないかを調べます。いわば「結果」を見る検査です。HPV検査は、その細胞変化を引き起こす原因となる、高リスク型HPVがいるかを調べます。いわば「原因」を見る検査です。
HPV検査は、より前の段階でリスクを捉えられる
子宮頸がんは、「高リスク型HPVの持続感染 → 細胞の変化(前がん病変・CIN)→ がん」という順で、年単位でゆっくり進むことがわかっています。HPV検査は、細胞が変化するより前の、HPV感染の段階を捉えられます。細胞診が「変化が起きてから」それを見つけるのに対し、HPV検査は「変化を起こしうる原因」を、ひとつ前の段階で把握できるのが特徴です。
ただし、HPV検査で陽性でも、多くは自然に排除され、細胞の変化に至らないことも少なくありません。陽性は「将来必ずがんになる」という意味ではなく、リスクの有無を早めに知り、必要に応じて経過を確認していくための手がかりです。こうした特性から、HPV検査は前がん病変を見つける感度が高いことが報告され、2024年から対策型検診の方法の一つとして導入されました(厚生労働省)。
前がん病変の段階で見つければ、対応できる
子宮頸がんは、前がん病変(CIN)の段階で見つけて治療すれば、がんに進む前に対応できる病気です。細胞診もHPV検査も、この前がん病変、あるいはそのリスクを、できるだけ早い段階で捉えることを目的としています。それぞれに役割があり、対策型検診ではどちらの方法も使われています。
数字で見るHPVと子宮頸がん(国立がん研究センター がん情報サービスより)
- 性交渉の経験がある人の80〜90%が、生涯に一度はHPVに感染するといわれています。感染すること自体は、めずらしいことではありません
- 感染しても、多くの場合(約80〜90%)は2年以内に、免疫の働きで自然に検出されなくなると報告されています
- 一方で、一部は感染が続き、子宮頸がんに進むことがあります。日本では毎年約1万人が子宮頸がんと診断され、約2,700人が亡くなっていると報告されています
- 感染が自然に消えるか、続くかは、事前にはわかりません。だからこそ、検査や検診で今の状態を確認しておくことが、早期に気づく手がかりになります
Day360について
Day360は、忙しくてなかなか検診に行けない方が、自宅で気軽に最初の一歩を踏み出せる、郵送のHPV検査サービスです(リアルタイムPCR法による検査)。公的な子宮頸がん検診(対策型検診)の代わりになるものではなく、検診を受けるきっかけや、検診と検診のあいだの安心のためにご利用いただけます。陽性だった場合や気になる症状があるときは、医療機関の受診をおすすめします。
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参考にした公的情報・出典
- 国立がん研究センター がん情報サービス「子宮頸がん検診について」
- 厚生労働省「HPV検査単独法による子宮頸がん検診マニュアル」

