この記事でわかること
- 自宅のHPV検査で分かること・分からないことと、病院との違いがわかります
- 自己採取でも医師採取と同程度の検出性能とされる根拠と条件がわかります
- 費用の目安や採取時の注意点、症状があるときに受診すべき目安がわかります
婦人科の予約画面を、何度も閉じてきたあなたへ。
「行かなきゃ」と思いながら、気づけば何年。婦人科の予約を取りかけては、忙しさや気後れで、そっと閉じる――その繰り返しに、心のどこかが少しだけ重い。そんな毎日に、もうひとつの選択肢があります。自宅でできるHPV検査です。この記事では、自宅でできるHPV検査とはどんなものか、病院の検査と何が違うのか、精度・費用・流れ・注意点、そしてDay360で受ける場合までを、まとめてお伝えします。
自宅なら、誰にも会わずに、数分で
診察台も、待合室も、知った顔に会う気まずさもありません。届いたHPV検査キットで、自分のタイミングで採取して、ポストに入れるだけ。通院のために半日休む必要も、予約の電話をためらう必要もありません。あなたの「あとで」を、今日の数分に変えられます。
自宅でできるHPV検査で分かるのは「原因があるか」
自宅でできるHPV検査は、自分で腟の中に専用のスワブ(綿棒のような細い器具)を入れて検体を採り(自己採取)、郵送で検査機関に送って、子宮頸がんの主な原因となる高リスク型HPV(ヒトパピローマウイルス)に感染しているかを調べる検査です。
分かるのは「高リスク型HPVがいるかどうか」で、キットによっては16型・18型など特にリスクの高い型まで個別に分かります。一方で、細胞に変化が起きているか、がんかどうかは分かりません。HPV検査はがんを診断するものではなく、「がんの原因があるか」を確認する検査です。
陰性なら、「現時点で高リスク型HPVは検出されず、近い将来に子宮頸がんになるリスクは低い」ことのひとつの目安になります。陽性なら、婦人科で細胞診などの検査を受けて、細胞に変化が起きていないかを確認します。HPVの多くは自然に検出されなくなるため、陽性=がんではありません。
病院のHPV検査と、何が違うの?
採る人と場所:病院では、医師が腟鏡(クスコ)で腟を開き、子宮の入り口(子宮頸部)から直接細胞を採ります。自宅では、腟鏡は使わず、自分でスワブを腟に入れて腟内の検体を採ります。
調べられること:病院では、HPV検査に加えて細胞診(細胞の変化を見る検査)も受けられます。自宅で調べられるのはHPV検査です。
受けやすさ:病院は予約と内診が必要です。自宅なら、自分のタイミングで、数分で終えられます。内診が苦手で検診を避けてきた方にとっては、この違いが大きな意味を持ちます。
自宅でも、検査の中身はしっかり
「自宅でできる検査って、簡易的なんじゃないの?」と思うかもしれません。世界各国の研究をまとめた分析(Arbyn 2018)では、PCR法などの核酸増幅法で調べる場合、自己採取のHPV検査は医師が採取した検体と同程度の検出性能があると報告されています。WHO(世界保健機関)も2021年のガイドラインで、自己採取を子宮頸がん検診の選択肢のひとつとして推奨しています。
ただし、精度は検査の方式に左右されます。性能が検証されていない方式では検出性能が下がることも報告されているため、キットを選ぶときは「どの方法で調べるか」を確認しましょう。Day360は、医療機関でも用いられるリアルタイムPCR法で調べます。高リスク型HPV14種を対象に、特にリスクの高い16・18型を含む6つの型は型まで個別に判定。自宅にいながら、知りたいところまで確認できます。
自宅で受ける流れ ― 申し込みから結果まで
① 申し込む:ウェブサイトから申し込みます。
② キットが届く:自宅にHPV検査キットが届きます。採取用のスワブ、説明書、返送用の封筒などが入っています。
③ 採取する:説明書にそって、スワブを腟に入れて回し、検体を採ります。所要時間は数分です。
④ 返送する:採取した検体を同封の封筒に入れて、ポストに投函します。
⑤ 結果を確認する:検査が終わると、ウェブの専用ページなどで結果を確認できます。
費用の目安は数千円〜1万円台
自宅でできるHPV検査キットは、おおむね数千円〜1万円台です。価格は「何を、どの方法で、どこまで調べるか」とセットで見るのがおすすめです。同じ「HPV検査」という名前でも、方式や調べる型の範囲で中身は大きく変わります。
なお、費用面でいちばん有利なのは自治体の子宮頸がん検診です。公費の補助があり、無料〜少額の自己負担で受けられることが多いので、案内やクーポンが届いている方は、まずそちらを確認しましょう。
痛くない? 難しくない?
採取に使うのは、やわらかく細くしなやかなスワブ。タンポンを使ったことがある方なら感覚はそれに近く、痛みを感じにくいのが一般的です。力を入れすぎず、ゆっくり入れるのがコツです。自己採取は、自分のペースで、短時間で。はじめての方でも迷わないよう、手順はシンプルにまとめています。
「ちゃんと採れているか不安」という声もよく聞きますが、PCR法ではわずかな検体からでもウイルスの遺伝子を増幅して検出できます。説明書どおりに採取していれば、多くの場合は問題ありません。
注意点は生理中・採取前48時間・早めの返送
生理中は避ける:経血が混ざると判定できないことがあります。出血が完全に止まってから採取しましょう。
採取前48時間は腟に使う製品を控える:腟剤・潤滑ゼリー・腟洗浄剤などは、採取前の2日間は使わないようにしましょう。
採取したら早めに返送する:検体を良い状態で届けるため、各キットの案内にある期限内に投函しましょう。
症状があるときは受診を:生理以外の出血(不正出血)、性交後の出血、おりものの急な変化などがある場合は、検査の結果を待たずに婦人科を受診してください。
ただし、これは「ゴール」ではなく「入口」
自宅でできる検査は、対策型検診(自治体が行う検診)の代わりではなく、検診へつながるきっかけです。日本の対策型検診では、現在も医師による採取が原則とされています。陰性なら一つの目安に、陽性なら医療機関へ。まず自分の状態を知る、その第一歩です。
Day360で受ける場合
届く:外箱に検査名は書かれていないので、家族や同居人に中身を知られることはありません。
ご本人登録:同封の案内にあるQRコードから、ご本人登録をします。
採取:自己採取用に作られたやわらかいスワブ(FLOQSwabs®、コパン社)を腟に入れ、10〜30秒ほど回して採取します。
返送:採取から3日以内に、同封の返送用封筒でポストに投函します。
結果:国内大手の臨床検査機関・BMLが、リアルタイムPCR法で検査します。結果は投函から約6〜11営業日(土日祝・年末年始を除く)で、ご本人専用のマイページだけにお知らせします(郵送はしません)。
価格は税込6,300円です。検体の状態などで判定できなかった場合は、1回まで無料で再検査キットをお送りし、それでも判定できなかった場合は代金を全額お返しします。
よくある質問
自宅のHPV検査で陰性だったら、検診は受けなくていい?
いいえ。陰性は「現時点で高リスク型HPVが検出されない」という目安であり、検診を不要にするものではありません。定期的な検診は続けてください。
陽性だったら、がんということ?
いいえ。HPV陽性は「高リスク型のウイルスがいる」という意味で、がんの診断ではありません。HPVの多くは自然に検出されなくなります。陽性の場合は、婦人科で細胞診などの検査を受けて確認しましょう。
HPVワクチンを打っていても、検査は必要?
ワクチンはすべての高リスク型を防げるわけではないため、接種済みの方も検診や検査を続けることがすすめられています。
今日の数分を、未来の安心へ
「家でなら受けられるかも」。その気持ちは、立派な第一歩です。ゼロのままでいるより、まず動いてみる。その小さな一歩が、いちばん大きな違いになります。
Day360について
Day360は、忙しくてなかなか検診に行けない方が、自宅で気軽に最初の一歩を踏み出せる、郵送のHPV検査サービスです(リアルタイムPCR法による検査)。公的な子宮頸がん検診(対策型検診)の代わりになるものではなく、検診を受けるきっかけや、検診と検診のあいだの安心のためにご利用いただけます。陽性だった場合や気になる症状があるときは、医療機関の受診をおすすめします。
参考にした公的情報・出典
- 国立がん研究センター がん情報サービス「子宮頸がん検診について」
- Arbyn M, et al. BMJ 2018;363:k4823(自己採取HPV検査のメタアナリシス)
- WHO guideline for screening and treatment of cervical pre-cancer lesions, 2nd ed. 2021

