この記事でわかること
- 2価・4価・9価の数字の意味と、それぞれが対応するHPVの型の違いがわかります
- 子宮頸がんの原因に対するカバー範囲の違いと、9価も公費で選べることがわかります
- 接種途中や自費の場合など、状況別のワクチンの選び方の考え方が整理できます
HPVワクチンには「2価」「4価」「9価」の3種類があります。数字の意味と違い、そして「結局どれを選べばいいのか」を、この記事で整理します。
「価」の数字=対応するHPVの型の数です
- 2価(サーバリックス): 16型・18型の2つに対応
- 4価(ガーダシル): 16型・18型に加え、6型・11型の計4つに対応
- 9価(シルガード9): 4価の4つに加え、31・33・45・52・58型の計9つに対応
16型・18型は子宮頸がんの原因の6〜7割を占めるとされる最重要の型で、3種類すべてがカバーしています。6型・11型はがんの原因にはほぼなりませんが、尖圭コンジローマ(良性のいぼ)の主な原因で、4価・9価はこれも防ぎます。
2価・4価は6〜7割、9価は8〜9割をカバー
- 2価・4価: 子宮頸がんの原因の6〜7割をカバーするとされています
- 9価: 31・33・45・52・58型(日本人にも比較的多い型を含む)が加わることで、子宮頸がんの原因の8〜9割をカバーするとされています
なお、9価でも100%ではありません。どのワクチンを選んでも、検診(20歳以上・2年に1回)が必要であることは共通です。
現在は9価も公費(定期接種)で選べます
以前は9価は自費のみでしたが、現在は定期接種・キャッチアップ接種の対象者は、9価を含む3種類から公費で選べるようになっているとされています。
カバー範囲の広さから、これから新たに接種を始める場合は9価が選ばれることが多くなっています。また9価は、1回目を15歳未満で接種した場合、2回で完了できる点も特徴です(詳しくは「2回接種と3回接種の違い」の記事へ)。
こんな場合はどうする?
すでに2価・4価で接種を始めている
同じ種類で完了するのが原則とされていますが、残りの回数を9価で接種する方法(交互接種)も、医師と相談のうえ選択できる場合があるとされています。中断している方は「途中でやめてしまった場合」の記事も参考に、医療機関に相談してください。
2価・4価で接種を完了している
完了した方が追加で9価を打ち直す必要性については、定まった推奨はない状況とされています。関心がある場合は費用対効果も含めて医師に相談を。
自費で接種する(公費対象外の年齢)
自費の場合、価数が上がるほど費用も上がる傾向があります(9価は3回で合計8〜10万円程度が相場とされています)。カバー範囲と費用のバランスを、自分の年齢・状況と合わせて医師と相談してください。
選び方のまとめ
- これから始める公費対象の方: カバー範囲の広い9価が第一候補になることが多いとされています(最終判断は医師と)
- 途中まで打っている方: 同じ種類での完了が原則。9価への切り替えは医師に相談
- 自費の方: カバー範囲と費用のバランスで判断
- どれを選んでも: 検診との両輪は変わりません
参考にした公的情報・出典
- 厚生労働省「ヒトパピローマウイルス感染症~子宮頸がん(子宮けいがん)とHPVワクチン~」 https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou28/index.html
- 厚生労働省「HPVワクチンに関するQ&A」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/hpv_qa.html
- 日本産科婦人科学会「子宮頸がんとHPVワクチンに関する正しい理解のために」 https://www.jsog.or.jp/modules/jsogpolicy/index.php?content_id=4
免責事項
本記事は一般的な情報提供を目的としており、医学的な診断・治療に代わるものではありません。ワクチンの選択・接種の判断は、制度の最新情報を確認のうえ、必ず医療機関にご相談ください。
症状がある方へ
不正出血、月経以外の出血、おりものの変化など、気になる症状がある場合は、早めに婦人科を受診してください。

